黒帯は語る7 夢莉

※新しい動画が更新されましたのでよかったらみてください。基本的にこの期間はお家でできるような内容のみ撮影しています。

さて、本日は黒帯は語るシリーズ第7弾。野口夢莉さんです。現在女子高生で日曜日の指導補助に入ってくれているので日曜日来ている少年部の皆にはなじみ深いですね。よっかたらごらんください。

野口 夢莉 初段

 

IBKO全日本大会中学女子の部 準優勝

グランドチャンピオン決定戦出場。

埼玉交流大会一般女子上級3位。

全日本大会一般女子の部出場。

 

他流派で空手を修行ののち現佐藤道場に移籍。少年部のリーダーとして皆を引っ張る役割をしてきました。現在では日曜日少年部の指導補助として指導にも関わっています。また女子高生ながらも果敢に全日本大会一般女子の部にも挑戦しています。

「黒帯は語る7」

 

上手く伝わるかは分かりませんが読んで頂けたら嬉しいです。

 

私は、空手を始めるまで大きい声を出すのが苦手でした。

声が小さく、挨拶をしてもそんな挨拶はしていないに等しいと言われ無理やり道場に入門させられたのが空手を始めるきっかけでした。

今年で空手を始めて11年目になります。

最初の頃は稽古に行くのが当たり前。行かないと先生や親に怒られてしまう。だから稽古に行く。でも稽古に行っても結局毎回先生に怒られる。という感じで道場に行くのがすごく嫌でした。

ですが、小学5年生の時佐藤道場に移籍してきて佐藤先生や佐藤道場の皆様に出会うことができて怒られるから無理やり稽古に行くのではなく、みんなと一緒ならきつい練習でも頑張れる!もっと強くなりたいから稽古に行こう!というように考え方が変わりました。

しかし、試合でなかなか成績を残すことができなかったり、自分では頑張っているつもりなのに何をしてもうまくいかなくて試合や審査の前の練習で泣いてしまったり…

辛いことも苦しいこともたくさんありましたが先生、先輩方、仲間、応援してくださる方々に何度も助けられ諦めることなく今も続けられています。

辛かったり苦しかったりして嫌になってしまっても自分を信じて頑張り続ければ誰でも黒帯に辿り着けると私は思います。自分自身も諦めずに続けた結果の一つが黒帯を取得できたことだと思っています。

・継続すること

・自分の目標を周りの人に言うこと

この二つがすごく大事なことだと黒帯を取得して実感しています。

継続することも目標を周りの人に言うことも簡単なことではないですが、続けていなければ当然黒帯になれていなかったし、声に出して言うことで自然と目標に向かって頑張れていました。

 

上手くいかない時や試合で負けてしまった時に先生がかけてくれた言葉です。

「雨が降らなければ虹もかからない。涙の分だけきっと誰よりも綺麗で忘れられない虹がかかるよ。一人じゃないから。一緒に頑張ろう。」

ジャンプする前は必ずしゃがむ今日はジャンプする前にしゃがんだだけだと思って。また練習頑張ろう。」

今でも練習の時や負けてしまった時にこの言葉を思い出して頑張ろうと思えます。

このように今まで先生やたくさんの方達がが頑張ろうと思える言葉や勇気を与えてくれたように、次は自分が誰かに勇気を与え頼ってもらえる先輩になれるよう頑張ります。

 

私がここまで空手を続けてられているのは、佐藤先生や先輩方、仲間たち、応援してくださる方々、家族のおかげです。本当にありがとうございます。

これからも精一杯頑張りますので宜しくお願い致します。

 

野口 夢莉

 

佐藤道場が開設して1年とかそれ位の時に夢莉は他流派の道場から移籍してきました。

 

道場としてはやっと初級レベルの試合等で優勝するレベルの子が出るとかそれ位の時だったと思います。なので全日本にでてどうとかそこまでの選手はまだ育っていません。

 

そんな中見学にきた夢莉ちゃんはすでに地方大会上級で入賞歴もあり、さらには全日本にも出場歴があるという・・・

 

私は聞いてびっくり・・

 

そんな強い状態で来て果たして練習相手も大丈夫かと心配になりましたし、極真以外の他流派からの移籍は白帯からとなります。(もちろん実力や人間性、稽古態度等を見させてもらったうえで昇級審査で合った帯に飛び級してもらいます)

 

それももったいないかと思ったのですが、白帯からだけど大丈夫かと本人に聞いても「大丈夫です」と言ったのでそこから佐藤道場での稽古がはじまりました。

 

もちろん白帯を巻いているとはいえレベルは相当高かったので、そのままでも始まって1年ちょいのうちの道場の中では最強クラスの強さでした。

 

また小学5年で移籍してきましたが、うちの道場の当時の選手層としては小学4年の子たちの層が厚く強かったとしてもそれでも1学年下となります。小学生にとっては1年の差は大きく、全然相手にならないレベルの差でした。

 

しかしそんなうちの道場としてはとてもありがたい事でもありました。

 

上級クラスで全日本にでる選手の強さや技、稽古時の練習等の仕方等、空手を知らなかった選手になりたての皆にとってはとても勉強になったからです。

 

また実際にやられてもやられても向かっていくうちに皆のレベルもすぐに上がっていきました。(当時の皆もきつかったけどよくがんばってくらいついていたね)実際この当時小学4年だったグループには現在黒帯を巻いた莉子やグラチャンベスト8とIBKO全日本優勝した翔陽や銘子がいて大活躍しています。

 

そういう短期で急激なレベルアップも実際に夢莉が移籍してきてくれなかったら難しかった話です。(皆空手経験ない白帯スタートの選手だったから)

 

夢莉が皆を引っ張りました。

 

リーダーとして選手や後輩をしっかり引っ張り現在に至りますが、そんなリーダーとしてのプレッシャーも相当あったと思います。

 

リーダーとしてきつい強化選手クラスを自ら鼓舞して毎回稽古する姿を見せたり、少年クラスでは後輩の面倒を見たり、先輩の役割を実践し、試合場では自分が佐藤道場のリーダーとして後輩たちに素晴らしい姿を見せてくれました。また試合場でも後輩たちのセコンドに入る等よく面倒も見てくれました。

 

 

リーダーとして人を引っ張る事は簡単なようで実はプレッシャーもすごいかかるし、とても大変なことです。

 

夢莉はもちろん毎回試合や稽古のたびにそのプレッシャーを感じていたと思いますが、そのプレッシャーをマイナスにしないで見事自分の成長に変えました。

 

現に移籍してきてからも彼女はどんどん強くなりました。

試合の成績も勝ったり負けたりはありましたが、どんどん上がり、強豪選手にも勝っていくまでになりました。特に突きの強さが凄いのと少年部時代はラスト30は相手に何もさせない程の下段を浴びせていくのが得意でした。最高成績はIBKO全日本準優勝で確実に階段を上っていきました。

 

プレッシャーは見方次第ではマイナスにもなりますがプラスにもなります。

 

プレッシャーと向き合いプラスに変えた事で彼女自身試合成績だけでなく、道場でのふるまい方等すごく成長しました。

 

そして中学3年で黒帯の取得にも成功しました。

 

当時はまだうちの道場に少年部から黒帯になった生徒もおらず、

 

彼女が初めてだったため、そのこと自体もこれから続く後輩たちにも自分が希望となり見本となるようにしなければならないとすごい重圧があったと思いますが見事に10人組手も完遂しました。

 

10人終わった後に涙が自然にこぼれていましたが、それはやはり色々背負って色々な苦労を乗り越えてきたからではないでしょうか。

 

 

今まで紹介した黒帯の人達にも共通する事ですが、黒帯は挫折や苦労に強く、何度でも立ち上がる力があり、プレッシャーも自分を成長させてくれる力に変える力がある人だと思います。

 

また良い時も悪い時も変わらず、頑張り続ける力がある。

 

だから未来を変えていける。

 

私は、今道場で指導している立場にありますが一番育てていきたいのはそういう挫折に負けない心の強さのある魅力のある人を育てていくという志のもと指導をしています。

 

だからよく内部試合の時とかに負けた人とかにもこういう話をしています。

 

夢莉や今いる選手にもかけつづけた言葉ですが

 

「雨が降らなければ虹はかからない」

 

「ジャンプする前は一度しゃがむ」

 

辛い時にはいつもこの言葉を思い出し、頑張っている自分自身を励ましながらこのコロナで厳しい状況も頑張って乗り越えましょう。

 

黒帯は厳しい状況の時に頑張れる人の事。

 

今黒帯を目指している方はそのことを胸にがんばりしょう。

 

長い雨の後の超、超、超きれいな虹(一生忘れない景色)を見るために・・・・

 

 

夢莉へ

 

いつも指導手伝ってくれてありがとう。

大変な日曜日本当に助かってます。

 

また今頑張っている少年選手たちの指導もありがとう。

 

これから続くがんばっている子どもたちに勇気をあたえられるようこれからも頑張ってください。